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コラム
2026年9月16日
第3回マンション関係法の改正について(全4回)
マンション法の改正について、第1回では法改正に至った背景を、第2回では総会の特別決議における多数決要件の変更について解説しました。第3回目となる今回は「建物の再生を促す円滑化」を図るための変更点である、【建替え決議の要件緩和】について解説します。
マンション管理において「建替え」や「一棟リノベーション」等も、マンションの価値を高め安心して暮らすためのひとつの重要な選択肢です。区分所有者にとっても大きな決断の一つとなります。
【建替えの円滑化】
建替え決議の多数決要件は区分所有者及び議決権の5分の4ですが、この要件を満たすことは容易ではなく、このままでは必要な建替えを円滑に行えない可能性があります。
今後も老朽化マンションの増加が見込まれること等を踏まえ、建替え決議の要件緩和と、建替えだけでない様々な手法で老朽化したマンションの再生を進めていくことが、法改正により可能になりました。
【建替え決議の多数決要件の緩和】
原則的な多数決割合は現行の5分の4を維持しつつ、一定の客観的事由がある場合には、多数決割合を4分の3に引き下げることができます。
また、前回の特別決議同様、建替え決議についても、所在不明区分所有者を多数決の母数から除外することができるようになりました。
≪客観的事由≫※以下のいずれかに該当
① 耐震性の不足
② 火災に対する安全性の不足
③ 外壁等の剥落により周辺に危害を生ずるおそれ
④ 給排水管等の腐食等により著しく衛生上有害となるおそれ
⑤ バリアフリー基準への不適合
【マンション再生の様々な手法】
法改正前は区分所有者全員の同意が必要で事実上困難とされていた、一棟リノベーション工事(建物の更新)や売却、建物の取壊し等についても、建替えと同等の多数決要件を可能とする制度が創設されました。
建替え | マンションを取り壊し、新たなマンションを建築 |
建物敷地売却 | マンションと敷地を一括して売却 |
建物取壊し敷地売却 | マンションを取り壊した上で敷地を売却 |
取壊し | マンションの取り壊し |
一棟リノベーション(更新) | 既存躯体を維持しながら全ての専有部分を含む建物全体を更新する実質的な建替え |
これらの決定をする決議についても、区分所有者及び議決権の5分の4の賛成があれば実施でき、前述の客観的事由がある場合には多数決割合が4分の3に引き下げられます。
最終回となる次回は、法改正により新たに新設された「国内管理人制度」について、解説します。
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